ウクライナ政府高官 “ロシアが大規模なミサイル攻撃を準備”

ウクライナの政府高官は、ロシアによる軍事侵攻の開始から1年となる今月24日にあわせて、ロシアが大規模なミサイル攻撃を準備しているという見方を示し、一層警戒を強めています。

ウクライナでは16日、中部ポルタワ州や西部リビウ州など各地でロシア軍のミサイルや無人機による攻撃があり、少なくとも1人が死亡したほか、燃料施設などのインフラ被害が報告されています。

こうした中、安全保障政策を担当する国家安全保障・国防会議のダニロフ書記は16日、地元メディアで、ロシアが今月23日から24日にかけて大規模なミサイル攻撃を準備しているという見方を示しました。

ダニロフ書記は「われわれは100発を超えるミサイル攻撃がどのようなものかを、すでに理解している」として、迎撃する準備を整えていると強調しました。

一方、ロシアは東部ドネツク州のウクライナ側の拠点の一つ、バフムトに向かって猛攻撃を仕掛けているとみられ、ウクライナのベレシチュク副首相は16日、バフムトでロシア軍の砲撃によって住民5人が死亡、9人がケガをしたとSNSで明らかにしました。

この中で「6000人もの市民が今も残っていることに驚いている」と書き込み、一刻も早い避難を呼びかけていて、戦況が緊迫している様子をうかがわせます。

ウクライナのゼレンスキー大統領は16日に公開した動画で「前線の状況を維持し、敵のいかなる激しい攻撃にも備えることが直近の優先事項だ」と述べ、一層警戒を強めています。